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2024/12/22
視覚障害をお持ちのお客様とのお家造り③ 間取りの提案編
こんにちは。
世界に
真の平和を取り戻した
石川です。
ネタバレがあっては困るので
詳しくは話しませんが
今ハマっている
ドラクエⅢリメイクのお話です。
先日何とかクリアできました。
エンディングではリメイクならではの
『おおっ』と声が出た演出?
がありました。
しかし、クリアをしても
石川の旅はまだ終わりません。
年内いっぱいは、残るやりこみの
要素を完璧にしようと思います。
さて。視覚障害をお持ちの
E様とのお家造りのお話も
今回で3回目。
↑ こちらも内覧の様子。
前回は土地のご案内のお話をしました。
点字ブロック、信号機の音など
これらの設備がどれほど大事か?
とっても勉強になりました。
今回はいよいよ間取りのご提案。
設計担当の髙木さんとE様に
間取りのイメージを伝えるには
何が必要か?試行錯誤です。
そんな中
視覚障害の方が通う
学校に行けば何かヒントが
つかめるかもしれない。
そう思い、中央区に
北海道札幌視覚支援学校
があったのは知っていたので
そこへ行ってみました。
↑ 2015年に新しくできたので
キレイな建物です。
ここでは係の方、教頭先生が
親切に話を聞いてくれました。
ですが、得られた情報としては
やはり平面の図面は認識できないので
立体で手で触ってわかるような工夫が
図面の提案に必要だということです。
そんな方々は
点字でのコミュニケーションが
一般的なのでしょうが
我々が今から図面を説明するほどの
点字を覚えるのは・・・。
しかし、点字以外の方法は
何があるか?石川が
真っ先に思い出したのは
『モコモコペン』
↑ 昔、年賀状などで使った
書いて熱を当てたら
その文字が膨らむペンです。
こんなペンで図面をなぞれば
線が立体になるので
E様にもわかってもらえそうです。
なので、次はこの
モコモコペン探しです。
ですがコーチャンフォーに
行っても在庫なし・・・。
取り寄せにも時間がかかるとのこと。
他に何かないか調べてみると
100円ショップにあるとの情報が。
そして100均を数件ハシゴして
見つけました。
しかし見つけたモコモコペンは
少しイメージと違いました。
ペンというよりは、絵具のようで
乾くのにかなり時間がかかる。
ちょっと使いにくいです・・・。
いいアイディアだと思ったのですが。
それと並行し
担当の建築士の髙木さんは
髙木さんなりに立体の図面を
作成してくれてました。
↑ 発砲スチロールのボードを
使って間取りの枠を
下に見える棒?は窓の部分。
写真はないですが
ドアや照明などは
シールで表現します。
そうしてできた図面は・・・。
いかがですか。
※これはお打ち合わせの
後半のものなので
髙木さんも林さんも
精度が上がってきてます。
↑ こちらも後半の作品。
敷地の様子も窓の配置も
外壁の張り替え部分も
わかります。
E様が触りやすいように
サイズも通常の提案の図面よりも
少し大きめです。
さすが
几帳面な髙木さん
A型の林さん
石川の一番苦手な作業なので
とっても心強かったです。
そんな作品をもとに
いざE様ご家族と打ち合わせ。
髙木さん、林さんが苦労して
作ってくれた立体間取りは
E様ご夫婦に伝わるのか?
結果はとっても伝わりました。
『こんなに細かく作ってくれたんですね
すごい嬉しいですが、たくさん
触ってたら壊れちゃうね。』
とE様。
ですが髙木さんは
『間取りが変わったらまた作りますから
壊れてもいいですよ。』と。
なんて優しいのでしょう。
髙木さんの素晴らしいところは
この優しさ。
E様とのお付き合いは図面だけでなく
すべての場面で髙木さんの
優しさに助けられました。
※もちろん
コーディネーターの林さん。
現場担当の大野君。
もそれは同じですよ。
しかも立体図面の
精度は回を重ねるごとに
角が面取りされてたり、家具の
配置も表記されていたり
どんどんレベルアップしました。
E様は打ち合わせのたびに
この立体図面を嬉しそうに
触って、とっても大事に
してくれていました。
お家でもご夫婦で図面をもとに
たくさんお話してくれたそうです。
よしこれで土地も
間取りの提案もできました。
残る問題は資金面です。
E様も当初から『我々が
家造りの中で最もハードルが
高いのが融資なんです。』
とお話してくれました。
さあ。資金面には
どんな問題があるのか?
次回に続きます。